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ドローン係留装置を借りてみました!

2017年11月に岐阜県大垣市で起きた『菓子まきドローン墜落事故』をご存知の方も多いと思います。
この事故以来、国土交通省のイベント上空でのドローン飛行に対する許可基準が各段に厳しくなりました。
もうイベントがある上空ではドローンは飛ばさない方がいい…といった認識にすらなっています。

そんな昨今ではございますが…(^^;)

多くの人が集まるイベントの雰囲気を、高所から記録したいと思う気持ちは誰しも抱くでしょう。
弊社ではこうした声にお応えすべく、イベント会場でも国交省の許可が比較的取りやすいと言われる
係留装置に繋いだドローンで、実践を想定した空撮を行う事にしました。

今回、試しにレンタルしたのは株式会社空撮技研さんが開発した「ドローンスパイダーDS-004PRO」
ドローンレンタルセンターさんからお借りしました。

届いた実物は重さ7.3㎏、26×22×19㎝のずっしりした筐体で、巻き取りリールと釣り用のライン100mが付いています。
ラインにかかる張力は調節可能、機体重量によってラインの強度も事前に変更出来るそうです。
ブレーキハンドルもついているので、急に暴走するような事があっても遠くに飛んでいく事もありません。
バッテリーはリポバッテリー(11.1V/5,000mAh)を使用。

ライン先端の輪に紐などでドローンを取り付けます。
カメラに干渉しないよう、スキッド(脚部)の後ろ両側にY字になるように結び付けました。
飛行の際、片脚だけだと引っ張られそうなので。

本体のバッテリーを挿しスイッチを入れ、操作パネルでドローンの重さを選択。
今回テストに使うPhantom 4 Proでは『中』を選びます。
※Inspire2だと『大』でラインも太いものに変更します
起動ボタンを押すと、静かに巻き取りドラムが動きわずかなテンションがかかる程度。

いざ飛行~。

機体の上昇と共に、ドラムからはスーッとラインが出ていきます。
特に大きな音がするわけでもなく、プロペラ音にかき消されます。
機体も傾くほどではなく、安定した飛行です。


上空で左右に移動したり方向を変えてみましたが、360度転回する程度なら機体に影響はありませんでした。
高度95mまで上げて、ラインの余裕が無くなってきたので終了。
ラインの重さによるたるみも少なく、挙動も安定しています。

降下する際は、急降下を避けてテンションがかかりつつ降りるのが大事。
特に危険と感じる事も無く、無事係留装置によるテストを終えました。

今回テストしてみて感じたのは、思った以上に簡単に使える事。
リポバッテリー2本と充電器も梱包されていて、1本でおよそ1時間程度使えるそうです。
ただし、風速3m以上では使用を控えるように書かれているので、微風でなければ難しいですね。
凧とは真逆…(^^;)

勿論、この装置を使用して飛行許可申請を行う場合でも、立ち入り禁止区域の設定、
監視員の配置や立て看板の設置など、十分な安全対策を講じる必要があります。

弊社では通常の空撮に加えて、特殊申請手数料とレンタル料金が別途必要となりますが、
安全を担保する強力なアイテムです。
東北で行うイベント・CM・集合写真等での空撮に関しては、是非、
弊社までお気軽にご相談下さい!

終わりに、飛行申請のご指導、HP掲載をご快諾頂いたドローンレンタルセンターの
スタッフ様に深く感謝致します。

以上、イベント空撮は、手続きが面倒だけど決して無理ではないというリポートでした。
※河川敷での飛行は、岩手県河川課に確認を得て行っています。